不動産投資をはじめる人も、すでに何年も不動産投資をしてきた人も不動産用語ってなかなかとっつきにくいものがあって覚えられないものです。
特にこれから不動産投資をやろうという人にとっては、利回りとか、キャッシュフローとか、区分マンションだとかけっこう理解するのはハードかもしれません。
また、意外に何年もやっていてもなんとなく用語は知っているけど、説明できない……なんて用語もあるのではないだろうか。
そこで、今回そんな不動産投資頻出用語を50個ほどピックアップして、まとめてみました。
■RC(アールシー)
「Reinforced Concrete」の略。鉄筋コンクリート構造のこと。耐久性、耐火性、耐震性に優れていて、中高層の建物に見られる構造。
■頭金
ローンの契約の際に支払うお金のこと。月々のローン返済額を減らしたり、手付金として契約実行の保証にする役割がある。
■アセットマネジメント
asset(資産)、management(管理)。資産管理する投資顧問業務をさす。売買の請負や資産評価などのサービスがある。ちなみに「投資顧問」とは、投資家に対して相談に乗る、
助言する、情報提供するなど、運用アドバイスを行うこと。
■イールドギャップ
投資利回りと長期金利との差のこと。不動産投資では、借入金の金利と投資物件の利回りの差と考えればよい。例えば、利回りは10%の物件の購入資金を銀行が金利3%で貸して
くれるとすると、投資利回り10%と借入金利3%との差7%がイールドギャップとなる
■インカムゲイン
株式の配当、債権の利子、預金等の利息収入のこと。資産を手放さず安定的に得られる収益を指す。不動産投資では物件を長期間保有して家賃収入を得ること。
(関連:キャピタルゲイン)
■一棟もの
マンションやアパートなど、建物一棟丸ごとを指す。通常は土地と建物、両方の所有権を獲得できる。(関連「区分所有」)
■一括借り上げ
不動産会社などの賃貸管理会社などが、家主から賃貸物件を一括して借り上げ、その物件を入居者に賃貸すること。「30年一括借り上げ」などのサービスが一般的。
■オーナーチェンジ
購入した不動産を賃借人の入った状態のまま他へ売却すること。賃借人側からみた場合、家主(オーナー)が変わる(チェンジする)こと。
■オーバーローン
不動産価格だけではなく(フルローンだけではなく)、購入に関する諸経費もすべて銀行借入でまかなうこと。物件価格だけでなく、購入に関する諸経費もすべて銀行借入で
まかなうこと。自己資金が0で済むメリットがある。
■瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
売買などの有償契約で、その目的物に通常の注意では発見できない欠陥がある場合に、売主が負うべき賠償責任。瑕疵(かし)とは、欠点やきず、過失のこと。不動産の売買では、
売主か個人か宅建業者かで瑕疵担保の期間や条件などが大きく変わる。
■管理形態
物件の管理をどのような形態で行っているかを示すもの。管理組合による管理を「自主管理」、管理会社への業務委託による管理を「委託管理」という。
■キャッシュフロー
投資の資金や運営経費などで実際に支払った金額と、売上などで入ってきた金額の資金の増減のこと。事業の収益性を判断するうえで重要な指標の一つ。
■キャピタルゲイン
株や土地、物件などの売買によって得られる差益のこと。保有物件の資産価値が下がることによって、生じた損失のことをキャピタルロスという。不動産投資では物件んを
売却して得る、売却益のこと。(関連「インカムゲイン」)
■区分所有
マンションを1部屋単位で購入し、所有すること。一棟ものに比べて小額から投資できるが、土地の割合が少ないため金融機関からの融資を獲得しにくい。(関連「一棟もの」)
■建ぺい率
建築物の建築面積の敷地面積に対する割合。用途地域によって、建ぺい率の上限数値が定められている。
■減価償却費
長期的に使用できる資産(減価償却資産)のうち、使用期間(耐用年数)にわたって減少していく価値の相当額。経費として計上されるが、実際にお金が出て行くわけではない。
■戸建賃貸
居住用に作られた一戸建を購入し、賃貸に出す手法。引越しを理由に売りに出すケースや、住宅ローンが支払えずに任売や競売で市場に出てくるものが多い。
■固定資産税
土地・家屋・有形償却資産などの固定資産の価格をもとに算定された税額を、その固定資産の所在する市町村に納める税金。税率は都道府県および各市町村が設定することが
可能で、標準税率は1.4%である。
■海外不動産投資
日本以外の国で不動産投資に投資すること。新興国の不動産は価格の変動幅が国内に比べて格段に高いぶん、ハイリターンが狙える。ただ、経済情勢が不安定な国が多かったり、
為替変動リスクがある。
■元利均等返済
住宅などを購入する際のローン返済方法の一つで、毎回の返済額が、支払い開始から支払い終了まで均等になるように元金部分と利息部分を組み合わせたもの。
(関連「元金均等返済」)
■元金均等返済
住宅などを購入する際のローン返済方法の一つで、毎回の返済額が、支払い開始から支払い終了まで、元金部分を均等割りにし、それに元金残高により計算された利息を
組み合わせたもの。(関連「元利均等返済」)
■固定金利
1年、3年、5年、10年、全期間固定など定められた一定の期間中、利率が固定される金利。期間が長ければ長いほど、利率が高くなる。「金利が急上昇した場合でも影響を受けない」
「将来設計が立てやすく、安心感がある」という特徴がある。(関連「変動金利」)
■サービサー
債権回収専門業者のこと。債権の取り立て代行やそれに付随する業務を行う。
■新耐震基準
1981年6月1日に改正された建築基準法施行令のことをさす。これ以前の物件は、この法令以降に作られた物件より地震などで倒壊の危険の可能性が高い。
■収益還元評価
不動産の収益性に着目した評価方法。
■積算評価
一定のルールに則ったその物件の『担保価値』のこと。土地の評価額+建物の評価額で示される。土地の評価額は路線価×土地面積。
■相続税
亡くなった人の財産を相続したときに納める税金のこと。財産は現金だとそのままの金額になり、相続のときその金額に対して税金がかかってしまうが、不動産を活用すると
財産の評価額が実勢価格よりも低い。
■法定耐用年数
一般的に建物などが使用に耐えられなくなるまでの利用可能年数のこと。
■抵当権
債権を保全するために、債務者が所有する不動産に設定する担保権のこと。債権が弁済されない場合には債権者が抵当権に基づいて、担保である不動産を競売にかけ、その代金を
自己の債権の弁済にあてることができる。
■出口戦略
対象不動産に関して、予想する保有期間経過時の換金方法を予め計画しておくこと。つまり、どのようにして物件を売るのかを考えておくこと。方法としては、対象不動産の売却や
リファイナンスなどの方法がある
■デッドクロス
支払元金が、減価償却費を上回る状態。特に元利均等返済の場合に生じやすく、経費と見なされない元金が増えることで、キャッシュフローの悪化を招く。
■テラスハウス
日本でいう「長屋」のことで、各戸が土地に接し、境界壁を共有している複数の戸建て住宅のこと。各戸がそれぞれ専用庭とテラスを持つことから、「テラスハウス」と呼ばれるように
なったと言われている。
■NOI
「Net Operating Income」の略。純収益という意味で、収入(賃料)から、実際に発生した経費(管理費、固定資産税など)のみを控除して求める。
■ノンリコースローン
返済原資を家賃収入あるいは不動産収入に限定している融資の仕組み。この融資の特徴は債務履行の責任財産を対象不動産およびその収入のみに限定し、返済が出来なくなった場合は、
物件を手放せば返済の義務はないことにある。
■不動産投資ファンド
投資家などから集めた資金で不動産を購入し、得られる家賃収入や売却利益を投資家へ分配する仕組みのこと。
■不動産担保融資
土地・建物などの不動産を担保にした融資。債務が履行されない場合、貸し手は担保に供された不動産を売却して融資を回収することができる。
■フルローン
物件の購入費用を、全額銀行からの借入でまかなうこと。
■変動金利
銀行の基準金利によって変化する金利。基準金利は日本銀行の金融施策によって上下する短期プライムレート(金融機関が優良企業に対して、短期で貸し出すときに適用する金利のこと)
に影響を受ける。(関連「固定金利」)
■ポートフォリオ
企業や個人投資家などが保有する株式や債券、不動産などの資産の構成内容のこと。資産を分散投資して全体の資産価値が減少するリスクを低減するために、ポートフォリオを作成する。
■容積率
敷地面積に対する延床面積の割合のこと。法律により用途・地域ごとの制限が定められており、容積率が高いほど、大きくて広い建物を建築することができる。
■用途地域
建築できる建物の種類を定めた地域のこと。用途地域ごとの建物の種類に応じて容積率・建ぺい率などの建築規制が細かく定められてる。種類は全12種類が存在する。用途地域によって、
建てられる建物と建てられない建物がある。
■利回り
投資した金額に対して得られる利益が何%あるかをあらわしたもの。実質利回りと表面利回りがある。
【実質利回り(ネット利回り)】
年間の家賃収入から諸経費(管理費や固定資産税など)を差し引いたものを、物件価格に購入時の諸経費(登録免許税など)を足したもので割った数字。投資としての“儲け”を考える
さいに用いられる。
「実質利回り」=(年間収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100
【表面利回り(グロス利回り)】
購入金額に対する年間の総利益の割合。投資額に対する利益率。「グロス利回り」ともいう。不動産投資サイトに掲載されている物件のほとんどが表面利回り。
「表面利回り(満室想定)」=家賃収入÷購入価格×100
■ROI
「Return on Investment」の略。最初に支払った(投資した)自己資金に対する年間キャッシュフローの割合。ROIが高ければ高いほど、資金効率が良いといえる。
「ROI」=年間キャッシュフロー÷最初に支払った自己資金額×100
■リノベーション
大規模改修工事によって不動産価値を向上させること。「リフォーム」が、老朽化した建物を新築の状態に戻すこと。対して、「リノベーション」は、大規模工事で性能を新築の状態よりも
向上させたり、価値を高めたりすること。
■レバレッジ
日本語では「梃子(てこ)の働き」を意味することば。不動産投資において言われるレバレッジとは、有価証券などの稿入金に借入金に上乗せし、自己資金以上の投資を行うこと。
日本語では「梃子(てこ)の働き」を意味することば。
■レントギャップ
同一地域で、オフィス賃料が居住用の家賃を下回ること。従来は住居賃料に比べオフィス賃料のほうが上回っていたが、オフィスが大量に供給されたことで、中小オフィスの空室が
増加して、このような逆転現象が増えてきた。
■路線価
市街地や郊外などにある主要な道路に面した土地の評価額のことで、1平方メートル当たりの単価で表した物のことを言う。例年7月に国税庁のホームページで公表されるため、そこで
チェックできる。
■LTV
「Loan To Value」の略。不動産価格に対する借入金に代表される負債の割合を表す数値。例えば1000万円の価値のある不動産のうち、800万円が借入金の場合、
LTVは800÷1000=80%となる。
いかがでしたか?なかなか知らない言葉もあったのではありませんか?
これからも自分の不動産投資知識のブラッシュアップするきっかけになればと思います。